美容師の道具:基本の使い方とメンテナンス
美容師を目指すみなさんへ――。
これからあなたが手にする道具たちは、まさに“あなたの分身”です。シザー(はさみ)やコーム、ブラシなど、ひとつひとつが大切な相棒になります。
今回は、美容師が日常的に使う道具の「基本の使い方」と「メンテナンス方法」について、初心者の方でもわかりやすくご紹介します。
シザー、コームの種類と用途
「道具って、どれも同じじゃないの?」と思うかもしれませんが、実は細かく使い分けられているんです。
● シザー(はさみ)
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カットシザー:一般的なカット用。長さや厚みを整えるときに使います。
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セニングシザー(すきバサミ):毛量を調整したり、自然な動きを出すときに活躍します。
● コーム(くし)
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テールコーム:先端が細く分け目を作りやすい。ブロッキングにも便利。
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カットコーム:カット専用。硬さや歯の密度で髪のテンションを調整できます。
道具によって得意なことが違うので、用途に応じて選ぶことが大切です。
道具の正しい使い方
まだ慣れないうちは、道具の持ち方すら「これで合ってるのかな…?」と不安になりますよね。でも大丈夫。みんな最初はそこから始まります。
● シザーの持ち方の基本
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親指と薬指で持つのが基本スタイル。
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手首の柔らかさを意識すると、動きもスムーズになります。
● コームの扱い方
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髪を“とかす”だけでなく、“テンションをかける”ことを意識しましょう。
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カット中はコームの位置で仕上がりが変わります。丁寧に扱うことが大事です。
焦らず、少しずつ慣れていきましょう。先輩もみんな、同じ道を通ってきていますよ。
日々のメンテナンス方法
「道具は買ったらずっと使える」わけではありません。毎日のメンテナンスが、技術の質にもつながっていきます。
● シザーの手入れ
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使用後は専用クロスで汚れをふき取る。
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週に一度はオイルをつけて可動部を滑らかに保ちましょう。
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落下や衝撃に注意!一度歯がずれるとカットに影響します。
● コーム・ブラシの清掃
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髪の毛を取り除き、水洗いまたは消毒用アルコールで清潔に保つ。
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ブラシは毛の間に溜まったホコリや皮脂を放置しないようにしましょう。
日々のお手入れが、お客様への安心感にもつながります。
道具を長持ちさせるコツ
「いい道具を長く使う」ことは、技術の向上にもつながります。
● ケースに保管
道具をむき出しでバッグに入れてしまうと、摩耗や破損の原因に。専用ケースに入れて保管しましょう。
● 定期的なメンテナンスに出す
特にシザーは、プロによる研ぎ直しを定期的に依頼すると切れ味がよみがえります。
● 道具を大切に扱う心
一流の美容師ほど、道具を「相棒」として丁寧に扱っています。
「今日もありがとう」の気持ちを込めて手入れすることが、上達への第一歩です。
まとめ:道具は美容師の命
美容師にとって道具は、単なる“道具”ではありません。
あなたの想いを形にする、かけがえのないパートナーです。
正しく使い、丁寧に扱い、そしてしっかりメンテナンスすることが、
結果的にあなた自身の技術向上につながっていきます。
アシスタント時代から「道具を大切にする心」を育てていくことで、
きっと一人前の美容師としての将来が、よりワクワクするものになるはずですよ!